「デモンズナイト」
(TOTEM)
(1999年 アメリカ 70分)
ササッと仕上げました!って感じの小粒なゾンビ映画。
不可思議な力により、
森の小屋に引き寄せられて来た6人の若い男女。
小屋の脇には墓地があり、
そこには悪魔の石像3体と、6人全員の名が記された墓標が。
夜になり、男女2人が小屋の外へ。
しばらくして、女の死体を抱えて戻る男。
その死体が不気味に身をくねらせ、語り始めます。
実はこの6人、悪魔復活の儀式のために集められたのでした。
その儀式とは、6人の内3人が殺人者となり、
残り3人が犠牲者となる、というもの。
1人死ぬ毎に、悪魔象1体がめでたく復活。
喋ってる死体の女も、
一緒にいた男が無意識に殺していたのでした。
この状況に取り乱した女1人が男1人を殺害。
これで悪魔象2体が復活。
早くもリーチ。
残る男女2人はお互いを殺さないよう頑張りますが、
うっかりやさんの女が男の首を刺してしまいます。
ついに殺された3人がゾンビ化し、
殺人者側の3人を墓地の木に縛り上げます。
今度は甦った犠牲者達が殺人者を殺す番。
それで儀式は完遂なのですが・・・・・
主要登場人物6名(+エキストラゾンビ2名)、
ロケ場所、小屋とその周り、
上映時間70分。
限定空間、少人数という撮影しやすい設定で、
チャチャッと仕上げた感じの作品。
血は出ますが、直接的なゴア描写は無し。
ゾンビメイクは主役の3人が塗りだけ。
エキストラの2人はマスクと手袋着用。
ゾンビマスクは腐乱死体風ですが、
元気に暴れ過ぎてシャツがはだけ、
健康な肌色の背中が丸見えです。
また、甦った悪魔像が暴れ回りますが、
身長30センチ位しかないうえ、
糸で吊ったり、スタッフが手で持ったりして動かしてるので、
全く怖くありません。
ただ脚本はお手軽ながらまあまあの出来。
なぜ集まったのか解からない連中が、
自分達の墓を発見、記された没日が今日。
やがて1人が殺され、犯人が仲間の1人かも知れない。
冒頭から興味をそそります。
演出の方でも上手く緊迫感を盛り上げ、
最後まで興味を引っ張る事に成功してます。
70分という上映時間もこの作品には程良い短さ。
ただ、流血やゾンビ破壊などの見せ場が乏しいのは残念。
「死霊のはらわた」的な展開なんだから、
そこは手を抜かず、残酷描写テンコ盛りにしとけば、
もうワンランク上の作品になったはず。
主役もブルース・キャンベル顔だし。