B級映画みたいなグロゾンビ小説「呪葬」 | 地獄のゾンビ劇場 ~ZOMBIE THEATER~

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「地獄の血みどろマッスルビルダー」監督・深沢真一によるホラー映画雑学&雑談ブログ!

B級映画みたいなグロゾンビ小説


呪葬1
写真は「ゾンビ3」から

 

「呪葬」(北上秋彦・著)をご存知でしょうか?

 

全編、無残で醜悪なゾンビの群れが暴れ回る、

とても映像的な小説です。

 

新書版2段組で4百数十ページの大作。

長編の文学作品を読むのが苦手な私ですが、

グイグイ引き込まれて、一気に読み切ってしまいました。

 

台風で隔絶された岩手県の山村で、

疫病のように蔓延するゾンビ現象。

 

ゾンビに家族を殺された若い男女が、

孤立状態の村の中で、

凶暴なゾンビの群れと戦いながら、

怪現象の原因を究明してゆきます。

 

醜怪なゾンビ達の姿や血みどろの人体破壊が、

極めて直接的に描写され、

まるでサービス過多なゾンビ映画を観ているかのようです。

 

洞窟の中に封印されていてたゾンビが時を経て甦る。

戦地で感染した兵士がゾンビ状態で帰還する。

ゾンビ現象を引き起こす寄生虫の存在、等など、

過去のゾンビ映画で見覚えのある設定も目立ちますが、

そこがかえってB級映画っぽくて良いです。

 

ゾンビ現象発生のメカニズムを

徹底的に説明し尽くせているのは、小説の強み。

有り合わせの道具で簡単な実験までしちゃってて楽しいです。

 

ゾンビの状態は、

「サンゲリア」「ゾンビ3」並みに腐れ果てていて、

更に水分を増量した感じ。

サングのようにミイラっぽい皮膚感でなく、

臭ってきそうな腐乱死体です。

 

この作品を原作のイメージのまま映像化出来たら、

日本のゾンビ映画の最高峰になりそうな気がしますよ。

 

 

 


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