地獄の門 | 地獄のゾンビ劇場 ~ZOMBIE THEATER~

地獄のゾンビ劇場 ~ZOMBIE THEATER~

「地獄の血みどろマッスルビルダー」監督・深沢真一によるホラー映画雑学&雑談ブログ!

「地獄の門」

(THE GATES OF HELL)

(CITY OF THE LIVING DEAD)

(1980年 イタリア 93分)

 

牧師さんが自殺して地獄の門が開いたとかで、
ゾンビは出るは幽霊は出るは、
内蔵吐いたり脳味噌飛び出したりのゾンビ祭りとなります。

 

地獄の門スチール1

田舎町の牧師さんが首吊り自殺。
すると土中からサンゲリアチックな腐乱ゾンビが一匹起き上がります。
さあ、地獄の門が開きましたよ!
町中ゾンビパニック?

・・・・・とはならず、

壁にヒビが入る、ダッチワイフが勝手に膨らむ、猫が引っ掻く、

などの怪現象(?)が続発。
最初に土中から出て来たゾンビは一体いずこへ?
また土に潜ったか?

 

ゾンビは行方不明ですが、牧師さんの幽霊が頑張ります。
町のあちこちに出没しては若者たちにせっせと嫌がらせ。
ミミズ入りのウンコを女の子の顔になすり付けたりします。

変態?
他にも念力で女の子に内蔵吐かせたり、
男の子の頭皮を脳味噌ごとむしり取ったりします。
(頭蓋骨が無いようにも見えますが、気にしません)

 

そんなちょっと迷惑なゴースト牧師に殺された人は、
ゾンビっぽい幽霊になります(パッと現れたり消えたり)

 

この事態を察知した霊感の強い女性と新聞記者のコンビが、
町を訪れます。
怪現象を目の当たりにした地元の中年カップルも合流。
気付けば「サンゲリア」そのまんまな人物設定の4人組に。

中年カップルの女性の方がゾンビに殺されるあたりも「サンゲリア」

 

クライマックス、

中年3人はゴースト牧師の眠る地下墓地へ乗り込みます。
すると彼らをミイラ状態のゾンビ達が取り囲みます。

更にゴースト牧師もボンッ!と出現。
もう絶体絶命!


で、何やかやありまして、

ゴースト牧師はゴーストの癖に内蔵はみ出したり苦しんだり、

ゾンビ達は燃え上がるは、
もう気づけばなんだか凄く「サンゲリア」っぽい状況!

「サンゲリア」そっくりなBGMまで流れてきましたよ。

 

で、この後にマニアの間で語り草となっている例のラストがあります。

 

地獄の門スチール2

 

「サンゲリア」が世界中で大ヒット、
ようしもう1本同じようなの撮ろう!

撮ってまた儲けよう!
そんな感じで作られたんじゃないんですかね。
人物設定もさることながら、

所々に「サンゲリア」を再現したような演出が見受けられます。
音楽も似てます。

 

ゾンビの設定が中途半端です。

甦った死者、ということなんですが、

突然現れたり消えたりするので、幽霊っぽいです。

襲ってきますが、食人はしません。

死ぬ時はみんな普通の顔だったのに。

何故か顔面は酷く爛れて崩れてます。

 

劇中最も過激な描写は、

生きたまま頭部をドリルで貫かれる場面ですが、

これ、怪現象でも何でもなく、

本筋とは全く関係ありません。

この脚本センスは真似出来ません。

 

あと、呆気ないクライマックスについて、

ちょっと思った事があります。

 

ゴースト牧師は明らかに幽霊なのに、

棒で突付かれると何故か燃え上がる・・・・・

どういうこと?????

 

ひょっとしてこれ、ドラキュラをイメージしてるんですかね。

 

現れるのは夜だけですし、

狙った女性をじっと見つめるゴースト牧師の姿は、

ルゴシやリーの演じたドラキュラとダブります。

 

最後に殺られる場面も木の杭で貫かれてるわけですし。

しかもその杭は十字架です。

 

木の杭を刺され、燃え上がって灰になる、

ゾンビ映画だと変ですが、吸血鬼映画なら定番です。

 

ラストで燃え上がるゴースト牧師の撮り方は、

「ドラキュラ復活 血のエクソシズム」のラストに良く似てます。

火傷メークをした顔の手前に炎を合成した画とか、

燃えながら体の向きを変えるところとか。

 

フルチ流「サンゲリア」テイストなドラキュラ映画。

 

そう思って観ると、また見方も変わり面白いかも知れませんよ。

 

 

 

 


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