「新・ハロウィン」
(HYSTERICAL)
(1982年 アメリカ 86分)
【ネタバレ注意】
青白い顔のゾンビがウヨウヨ出て来ます。
このジャケット見た時点で鑑賞意欲ゼロパーセント。
丸印に一体何の意味が?
海沿いの町の灯台に、売れっ子作家が引っ越してきます。
この灯台には女の霊が取り憑いています。
作家に一目惚れした幽霊女は、
昔海に落ちて死んだ男の死体を甦らせ、
町の人々を襲わせます。
斧を使って殺人を重ねるゾンビ。
殺された者もまたゾンビになります。
幽霊女は一体何故そんなことをするの?
作家が町の娘と恋仲になったので、
ゾンビに襲わせて邪魔したいわけです。
でまあ、すったもんだの末、
作家と恋人、そして怪現象の調査に呼ばれた冒険家2人が、
ゾンビの群れに襲われ、灯台へ追い詰められます。
万事休す?
※ 以下、結末に触れています。
追い詰められた主人公たち。
そこへ1人の町のオジサンが乱入。
「こら、幽霊!男が欲しいなら俺で我慢しろ」
と身を挺して幽霊女を説得。
すると幽霊女、
「やった!男が出来た!あたしモテた!」
と大喜び。
あまりの嬉しさに幽霊パワーが最高潮に達し、
何故か灯台大爆発ですよ。
コメディ映画。
全編パロディとギャグが満載。
主役の男性3人はコメディアンのトリオ。
怖がらせる気は皆無。
笑わせる気は満々。
でもその想い、私には伝わらず。
人は死にますが、直接描写は無し。血は一切出ません。
冒険家の設定はインディ・ジョーンズのパロディ。
「タクシードライバー」のデ・ニーロもどきや、
ドラキュラ伯爵なども無駄に出て来ます。
海から大男の死体が上がり、
「サメが上がった」と騒ぐ警官。
死体役は007シリーズで悪役「ジョーズ」を演じた人。
つまりはダジャレです。
ちなみに欽ちゃんはコント55号時代、
ダジャレと下ネタは絶対にやらなかったそうです。
ゾンビ化の設定はちょっと変わってます。
最初の大男ゾンビが刃物で人を殺すと、
犠牲者もゾンビ化。
噛み付かれて感染するわけじゃありません。
食人もせず。
特徴としては、
肌が青白くなり、
眉毛が異常に伸び、
服がタートルネックになり、
無愛想になります。
86分がとても長く感じる作品。
80年代ゾンビ映画なんだから、
多少の残酷描写くらい欲しかったところ。
ところで、元凶のゾンビは百年前の水死体。
何故百年間も腐らなかったのか?
という「サンゲリア」と同じ疑問がわきます。
実はこの作品には、
この問いに対する完璧な説明シーンがあります。
あるんですが・・・・・
2人同時にしゃべるので聴き取れない、
という斬新な演出テクで処理されてました。
これは良い手。
いつか困った時にパクります。