ジャイアント・スパイダー大襲来 | 地獄のゾンビ劇場 ~ZOMBIE THEATER~

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「地獄の血みどろマッスルビルダー」監督・深沢真一によるホラー映画雑学&雑談ブログ!

「ジャイアント・スパイダー大襲来」

(THE GIANT SPIDER INVASION)

(1975年 アメリカ 79分)

 

先日テレビ東京で放映されていた、
「スパイダー・パニック」

 

何気なくチャンネルを変えたらやってたので、
途中から観ました。
既に町中巨大な蜘蛛の群れが跋扈し、
逃げ惑う人々に次々飛びかかっては捕食しまくってる状況。
様々な種類の巨大蜘蛛がCGで生き生きと描かれており、
見事と言うほかありませんでした。


蜘蛛たちの自由な動きも完璧に表現されていましたが、
何よりその処理量の多さに感心。
お化け蜘蛛の登場カットが凄い量なうえ、
同一画面内の蜘蛛の数も多い。
そいつらが一匹一匹勝手に動き回る。
CGって本当に何でも出来るんだなあ、
なんて今更ながら思っちゃいましたよ。

 

で、ふと思い出したのが、
大昔、やはりテレビ東京(いや、まだ東京12チャンネルだったかも)
で観た「ジャイアント・スパイダー大襲来」
確か夜7時半位からの放送で、90分枠でした。
タイトルは「巨大宇宙グモの襲撃」とか何とかに変更されてました。

 

アメリカの田舎町に隕石が落下。

中から蜘蛛が何匹か出て来まして、

どんどん大きくなって人を襲うので、

町のみんなが困る、というお話。


この映画、日本でもちゃんと劇場公開された作品です。
登場する巨大蜘蛛は実物大のダミーで処理されてました。

まあ、ハリボテってやつです。
だんだん大きくなってゆくんですが、
この巨大蜘蛛、あんまり動きません。
蜘蛛が居る、というより、設置してある、って感じ。

一応足はニョキニョキと動きますが、

移動の際は、中に軽トラを入れて安全運転で進みます。

お祭りの山車みたいです。

 

この映画には伝説となっている有名なシーンがあります。
二階建ての家くらいにまで成長した巨大蜘蛛が、
逃げ惑う群衆を追いかけて来る場面。

 

中に台車を仕込んだ巨大蜘蛛を引っ張るのは、

他でもない前を走って逃げる群衆です。

エキストラとハリボテ蜘蛛をヒモで結ぶ!

なんて斬新な特殊効果技法!

ムダがありません。

CO2の排出も削減!

環境にやさしいです。

この蜘蛛が群集に追い着く事は永遠にありえません。

群集が休めば蜘蛛も止まりますから。

 

最期、蜘蛛さんは何か軍の必殺兵器みたいな爆弾でやられ、

どろんと溶けてあえなく臨終。

 

この「ジャイアント・スパイダー大襲来」

前述の「スパイダー・パニック」

もし二本立てで観たら、前者は悪い冗談としか思えないでしょう。

 

でもこのアナログ感、

超ローテク特殊効果、

なんか好きです。

何でも出来る魔法のようなCGには無い味わい。

 

で、ふと思いつきました。

「ジャイアント~」の特殊効果スタッフが完全に再現する、

ローテク技術を駆使したノーCG版「スパイダー・パニック」

ぜひ見てみたい!

 

やっぱり手作りの物には、

工業生産品に無い「力」があると思うんですよ。

作り手の魂がこもってる、っていうか。

「ジャイアント~」にはあんまり魂こもってないと思いますが)

 

例えば、自主製作された、シリーズ1作目「死霊のはらわた」

手作りの特殊効果は粗が目立ちますが、

物凄いインパクトで観客を圧倒しました。

 

ラストの死霊崩壊なんて、粘土アニメですからね。

でも凄かった。

手作業であそこまでやるのは大変だったと思います。

合成もオプチカルじゃなく、

カメラ内でのフィルム巻き戻しによる二重露光だし。

(なのでマスクずれまくり)

 

普通ならCGで処理するような凝った映像が満載の映画を、

あえて無理矢理ローテク・アナログ特殊効果で再現する。

そんな作品、撮ってみたいです。

 

 

 

 

 


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