そりゃ両方凄いに決まってる!
比較なんて無理!
(自己完結)
なのですが、今回は「サンゲリア」を誉めます。
「ゾンビ」は以前誉めちぎったので。
そちらもご参照いただけると嬉しいかぎり。
(→「ゾンビ初体験の想い出」 )
バリバリグチャグチャズルズルッと「サンゲリア」
「ゾンビ」との出会いは当時の私にとって、
間違いなく人生最大の衝撃的映像体験でした。
(なんて言ってもまだ小学生の頃の話)
壮大な世界観と深い人間ドラマ、
そして刺激的な残酷描写の数々。
すっかり虜になりました。
その「ゾンビ」日本初公開から約一年後に封切られた「サンゲリア」。
強烈でした。
凄まじい映像の連続!
そして・・・・・なんてシンプルな内容!
グロ過ぎるゾンビ達、残酷で痛々しい人喰い、派手なゾンビ破壊、
過激な映像を「どうだ!これでもか!」
とひたすら見せつけるための映画。
最初に登場するゾンビがもう、これ以上無い位の腐れ具合。
襲われた警官が思わずゾンビの腕をつかむと、
お肉がベロンチョと剥がれる。
警官の手の平でプルプルしてる腐肉にカメラはグワッと寄る。
監督の「どうですかお客さん!」
って声が聞こえてきそうな場面。
この演出が全てを象徴してると思います。
「ゾンビ」の凄さって、
凄まじいものを普通に見せてしまうところにあるのだと思います。
極限的な状況下での人間の姿、生き様を、
正攻法の演出で描いてゆく。
次々に繰り広げられる惨状も、
決して過激な演出は加えず、淡々と見せて行く。
見ている方もだんだんその状況に慣れてゆく。
そこが凄い。
まだガキだった私は当時そこまで理解できず。
「ゾンビ」凄えなあ。
でも顔がグチャグチャのゾンビとか一杯出せば、もっと凄くなるのに。
飛行場の場面で出てきた顔が半分めくてる奴みたいなのを。
あと、噛み付くところももっとドアップで見せて
血もドバッと沢山出せば・・・・・
なんて思ったりしてたんですが、
実際にそれをやりまくっちゃったのが「サンゲリア」でした。
例えば腕の肉を食いちぎるモロ見せ場面。
「ゾンビ」と「サンゲリア」両方にあります。
「ゾンビ」では、ブチンッ!と喰いちぎると、血がダラっと流れる。
凄くリアル。一瞬でサラッと見せます。
「サンゲリア」では、
皮膚が肉ごと抉り取られ血が吹き出す様を、
ドアップでじっくりと描写。
徹底してます。
バリバリベリベリッと「サンゲリア」
パクッと「ゾンビ」
「サンゲリア」に「ゾンビ」のようなスケール感はありません。
本当に短い期間内の大騒ぎを描いた単純なお話。
だからこそグロと残酷に徹したゾンビ祭りを純粋に楽しめる。
「サンゲリア」ってそんな映画だったと思います。
こんなストレートな映画を作ってみたいなあ。
派手なワイヤーアクションもカッコいい二挺拳銃も無い、
直球勝負のグロ・ホラー。
今の時代に受け入れられるかどうか判らないけど。